「MASK」で初座長。
1999年1月6日~1月31日 日生劇場にて
出演 堂本光一 (優貴、穣司二役)
尾藤イサオ (ジャック)
中尾ミエ (愛子 優貴の母、穣司の妻)
秋山純 (勝哉)」
町田慎吾 (ケン)
大島宇三郎 (白衣の男)
宮内理恵 (リリー・ガーランド)
以下「舞台レポ」からの抜粋です。
父が見残した夢を息子は叶えることができるのか、限られた命の
時間を人はどう生きるのか。夢を追う青年を家族や仲間はどんなふうに
見守ればいいのか。
さらに、芸術性とエンターテイメントは両立しえないのか。
青春、夢、愛、友情、エンターテイメント・・・・。
まず舞台は穣司(光一)がブロードウエイの舞台を踏むシーンから始まる。
華やかな舞台が終わった途端、白衣の男が闇に浮かぶ。
「初日が千秋楽になったな」ショーは失敗し、穣司の夢は絶たれる。
そして穣司の命も。
棺に横たわる穣司を幼い優貴は責める。「パパは最低だ」
その瞬間、棺が火を噴き、成長しロックバンドのボーカルとなった
優貴が棺の中から現れる。
・・・・こんな素早い場面転換と大胆な演出効果、対照的な明と暗の
シーンが、日生劇場の舞台で繰り返し展開される。
そして、七変化メドレー。
桜を背景に、くまどり鮮やかな仮面をつけて舞う光一を竜が巻く。
次の瞬間、光一が廃屋の上に姿を見せると、紅葉の山が割れて
白滝がしぶきをあげ、光一は神剣を手に竜と闘う。
・・・特に秋山くんが、
優貴の病気を知り、療養させるためにバンドを解散させる勝哉役で
登場。
ブロードウエイの楽屋を訪ねるシーンでは休養しない優貴と立ち回り
を見せたり、死の恐怖に震える優貴の悪夢の中では不気味な黒衣の
男を演じたり、フル活躍していた。
でもやっぱり光一。
ショータイムでは華やかに、運命に打ちひしがれるシーンでは哀切に、
バンド仲間の前では強がって、母やジャックの前では仮面を取って。
さまざまに演じわけ、歌い分けた光一の底力と可能性が感じられた舞台
だった。
以上引用終わり。
ジャニーズ伝統の舞台の形ですね。
初の座長舞台の前に、
「二十歳になって、自分が主役の舞台をやることで、何か新しい
自分が見えてくるんじゃないかと思う」
と雑誌で語っていた光一さんでした。
この舞台の映像は残っていないと思います。
残念です。
作詞家・松本隆さんの感想の一部がこんな感じ。
こちら。
「ぼくはKinKiの詞を書いているから、光一の魅力を、他人より深く
知っていたつもりだが、生に舞台に立った、彼の全身が発散している
オーラの強さには驚かされた。
たとえは少々古いが、世阿弥が「風姿花伝」の中で説いている「花」と
いうのは、こういうものに違いないなと、彼を見ながら、ふと思った。
(中略」)
舞台を見終わり、ガランとしたホールに出ると、ソファにジャニー喜多川氏
がぽつんと座っていた。なんか日本のエンターテイメントの大黒柱のような
人が、こうしてひとつのミュージカルに情熱を注ぎ込んでいる姿は興味深い。」
そうして、
座長自身はどうだったかというと、
これも引用になりますが。
「これがヤリガイありすぎるくらいの濃い内容でね。特に二幕目なんか
秋山と踊りまくって。すっげえ疲れるけどね。でも、ボクらがしんどければ
しんどいほどお客さんに喜んでもらえるシーンができると思うと、ミュージカル
の醍醐味を感じる。
(中略)
ボクらの仕事って芝居や歌、踊りなどに分けられるけど、それをいっぺんに
できちゃうのがミュージカル。
実際に体験してみて、想像以上にずーっと楽しいものだった。」
さらに千秋楽のあとに、
「まだ余韻が残っている。
37公演、26日間休みなし。大変だったけど忘れられない体験となり
ました。」
20歳の初座長から、舞台に魅せられて、
これも出会うべくして出会ったのだなと思うと、
座長は20歳ですでにライフワークとなるものを見つけた、
幸せな人と言えると思います。
以後、毎年舞台がある年月が続き、
「Endless SHOCK」への道がまっすぐに伸びてゆくのです。
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